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富士通の流通EDIサービス「TradeFront」シリーズは、クラウド型で提供され、取引先接続から運用支援までを含めてEDI業務全体の負担軽減を図れるサービスです。

本記事では、TradeFrontの特徴や対応範囲、導入事例を整理します。

【TradeFrontはこんな企業におすすめ】

  • 流通BMSをはじめとした標準EDIや、複数プロトコルの混在環境を一つのクラウド基盤へ統合したい企業
  • システムの運用・保守から24時間365日の稼働監視まで、信頼できるベンダーに包括的に任せたい企業
  • 国内の小売業・卸売業・メーカーとの接続実績が豊富な、中堅〜大規模向けのEDI基盤を探している企業

【こんな企業にはおすすめしません】

  • 取引先が少なく通信手順も単一で、大規模なデータ変換や統合機能を持たない簡易的なツールを探している企業
  • クラウドサービスを利用せず、すべて自社のオンプレミス環境内のみに構築して運用したい企業

富士通のEDIサービスの特徴

EDI運用で蓄積された知見に基づく信頼性と運用ノウハウ

TradeFrontは、長年のEDIサービスの提供を通じて蓄積された運用ノウハウをもとに構築されたクラウドサービスです。流通BMSをはじめとする業界標準EDIへの移行を支援し、取引先との接続を計画的に進めやすい点が特徴です。

単にシステムをつなぐだけでなく、運用開始後の安定稼働や問い合わせ・障害対応までを含めた継続運用を前提としたEDI基盤として位置づけられています。

取引形態や既存環境の違いを吸収しやすい構成

マルチプロトコルに対応し、取引関係や既存システムの違いを前提に、接続方式を選択しやすい構成です。データの分割・振分・結合や文字コード変換といった受発注業務に必要なデータ処理機能も備えており、「形式の違いを吸収して正しく届ける」工程をサービス側で整理しやすい点がメリットです。

流通BMS準拠のWeb-EDI機能(オプション)も用意されており、システム連携が難しい取引先向けにWebブラウザ操作を提供するなど、取引先ごとの環境に合わせた運用設計に対応できます。

ZEDI連携による入金照合サービスで、経理業務を効率化

受発注データの交換だけでなく、全銀EDIシステム(ZEDI)と連携した「入金照合サービス」が提供されています。入金金額の内訳を会社別・請求書別で把握できるため、経理部門で負担となりやすい煩雑な入金消込業務を効率化できます。発注から請求、入金確認に至るまでのバックオフィス業務全体を、一つのデータ連携基盤周辺で整理したい企業にとって実務的なサポートとなります。

24時間365日のサポート体制

サポートデスクによる24時間365日の対応により、取引先からの問い合わせやトラブル発生時の対応負荷の軽減につなげられます。

運用形態も「自社運用」または「業務委託」から選択できるため、社内体制や運用成熟度、求める統制レベルに応じて、どこまでを自社で担い、どこからを外部に委ねるかを判断しやすい点が特徴です。

富士通のEDIサービスの主な仕様

サービス名 TradeFront / 6G ほか
提供形態 クラウド(SaaS)
Web-EDIの有無 〇(オプション)
対応プロトコル ebXML MS2.0、AS2、JX Server/Client、SFTP、HULFT、全銀TCP/IP・広域IP網
24時間365日サポート
運用代行・サポートの有無
API対応の明記 公式HPより要問い合わせ
費用 要見積もり(自社の取引規模やデータ量、接続要件に合わせた個別提案・セミオーダー方式のため)

富士通が提供する
EDIサービスの導入事例

受発注・物流基盤を強化
|株式会社成城石井(食品事業)

導入前:店舗拡大に受発注・物流基盤の連携が追いつかず、業務負荷が課題に

出店スピードを加速させる中で、受発注・物流のインフラ連携が課題となっていました。取引先からの出荷情報をデータで受け取れず、仕入れ確定はバッチ処理が中心となり、在庫を即時に把握する運用が定着していませんでした。

納品情報も伝票など紙でのやり取りに依存しており、店舗数や取引量の増加に比例して、現場と本部の業務負荷が増加していた点が課題でした。

導入後:各種データの迅速な連携で、受発注業務の処理スピードを改善

導入後は、発注に加えて出荷・納品・返品といった各種データを迅速に連携できるようになり、受発注業務全体の処理効率が向上しました。

新物流センター側で検品作業や伝票計上を一括処理できる範囲が広がったことで、仕入れ伝票を確定する工程が整理され、本部の経理部門における残業時間が減少するなど、業務負荷の軽減につながっています

【株式会社成城石井 管理本部 情報システム部 担当者】

高速伝送をSaaSで実現
|ユニリーバ・ジャパン
(消費財メーカー)

導入前:グローバルEDI基盤の整備が課題に

グローバルでのIT標準化と基幹業務の集中管理を進める中で、英国本社へデータを伝送できるグローバルEDI環境を構築する必要に迫られていました。

従来は日本の商習慣を踏まえたEDIシステムを独自に構築・運用していましたが、ハードウェア・ソフトウェアの保守対応や、刷新に伴って海外インターネット接続を自社で行うリスクも懸念していました。

導入後:SaaS環境でのインターネット伝送により、本社向けEDI連携を強化

導入後は、受発注データのGS1フォーマット化と、インターネットによるデータ伝送が可能になり、本社が推進するグローバル全体での売上状況把握に対応できる体制が整いました。

取引先によっては従来フォーマットでのやり取りも残るという条件の中で、変換・集計に関する調整を協働しながら進め、スムーズな稼働につなげています。

【ユニリーバ・ジャパン 担当者】

TradeFrontに関するよくある質問(FAQ)

Q. ISDN回線廃止(EDI2024年問題)に向けた移行には対応していますか?

A. はい、対応しています。TradeFront/6Gは、JX手順や全銀TCP/IP手順(広域IP網)、AS2といったインターネットEDIへ対応しており、旧来の通信環境から新しい業界標準(流通BMSなど)への移行をスムーズに進めることができます。

Q. EDIに対応していない小規模な取引先とは、どのように連携できますか?

A. 小売業様と卸・メーカー様間で、Webブラウザを使って受注業務等を行える「Web-EDI機能」がオプションで用意されています。専用システムを持たない取引先でも、インターネット環境とブラウザがあれば手軽にデータ連携へ参加できます。

Q. セキュリティや災害時の対策(BCP)はどうなっていますか?

A. 富士通グループの堅牢なデータセンター内でシステムが運用されており、高い可用性とセキュリティを備えています。また、万一の災害に備えたDR(ディザスタリカバリ)機能もオプションとして提供されており、止めることが許されない受発注業務の事業継続性をサポートします。

富士通のEDIサービスに関する
総合的な考察

業界標準への移行、取引先ごとの接続方式の混在、運用負荷や事業継続性といった論点を抱える企業間データ連携に対し、TradeFrontは要件整理から接続・運用までを一体で設計しやすい構成を採っています。

国内要件とグローバル要件が併存する環境においても、運用を分断せずに整理しやすい点は、導入を検討する際の判断材料の一つとなるでしょう。

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開発コストの追加を防ぐ
EDI選定のために

EDIはサービスの選定を誤ると、要件ミスマッチによる接続トラブルや、基幹システムの予期せぬ改修・追加開発を招く可能性があります。
しかし、個別要件が複雑に絡むEDIにおいて、自社に合うサービスを見極めるのは容易ではありません

当メディアでは、各社のEDI導入実績と事例を調査し、特にニーズの高い「現場の個別仕様の吸収」「業界ルールの遵守」「手軽な導入」の目的別におすすめの3社を厳選して紹介しています。自社要件に適したEDIサービスの比較検討にご活用ください。

富士通の企業情報

富士通のHPキャプチャ画像
引用元:富士通公式HP(https://www.fujitsu.com/jp/group/fjj/solutions/industry/distribution/tradefront6g/)
会社名 富士通Japan株式会社
所在地 神奈川県川崎市幸区大宮町1-5(JR川崎タワー)
電話番号 044-754-4111
公式サイトURL https://global.fujitsu/ja-jp/subsidiaries/fjj
導入の目的別 おすすめのEDIサービス3選比較
統合型EDI×セミオーダー対応 JSOL
JSOL
引用元:JSOL公式HP
https://promotion.jsol.co.jp/edi/
  • ファイル交換型・Web-EDI・APIに対応した統合環境を提供。接続方式を選択できるだけでなく、取引先ごとに方式が混在しても管理を一本化し、運用負荷を大幅に軽減できる。
  • 現場の業務フローを極力変えないセミオーダー構築が可能。取引先用の画面や、使用している注文書に合わせた帳票・CSVレイアウトに柔軟に対応し、運用変更を回避できる。
  • 専門チームが伴走し、要件整理から移行・運用までを支援。取引先との調整不足による導入失敗を防ぎ、担当者の負担を抑えられる。
EDI導入実例

【生活用品商社】百貨店・量販店ごとの複雑な個別ルールをすべて吸収し、ファイル交換型と3つのWeb-EDIを統合。高難易度の移行をトラブルなく完遂。

業界特化EDI×専用ネットワーク NTTインテグレーション
NTTインテグレーション
引用元:NTTインテグレーション公式HP
https://www.niandc.co.jp/
  • 自動車業界などで求められる接続ルールやセキュリティ要件に対応。最初から業界標準に沿って設計・導入するため、途中の手戻りを防げる。
  • 各メーカーからのデータを統一フォーマットに変換・集約。取引先の追加や仕様変更時も、追加開発や再調整に追われにくい。
  • ERPへの影響を低減したファイル連携が可能。EDI側で処理を完結できるため、ERP本体を軽く保ち、将来的な負荷となりにくい。
EDI導入実例

【自動車部品メーカー】SAP本体への作り込みを少なく抑え、業界特有の通信手順や閉域網への接続をEDI側ですべて吸収。変化に強く、長期的に安定する連携基盤を確立。

WEB-EDI×パッケージ infomart
infomart
引用元:infomart公式HP
https://www.infomart.co.jp/asp/index.asp
  • 受発注に特化したパッケージプラットフォームのため、導入しやすく、飲食店・店舗などの取引先にも受け入れてもらいやすい。
  • 決められた仕様・操作ルールに則り受発注をすることで、取引先ごとの例外対応が排除され、運用が複雑にならない。
  • シンプルな操作性に加え、プラットフォームのサポート体制が利用でき、取引先の利用拡大と定着が進めやすい。
EDI導入実例

【食品メーカー・卸】電話・FAX依存の注文をWeb-EDIへ集約し、複数の飲食店からの受注を一元管理。手作業による入力負荷をなくし、正確で効率的な業務へ刷新。