青果・水産物などの生鮮品を扱う仲卸会社では、日々変わる商品や価格を得意先ごとに案内し、FAXや電話で届く注文を集計する作業が負担になりがちです。JFEテクノスの「らくうけーる」は、入荷案内の作成・配信からWeb受注、集計、既存システムとのデータ連携までを支援する受発注クラウドサービスです。本記事では、らくうけーるの特徴や生鮮品・非生鮮品向け機能、料金、導入効果を公式情報に基づいて解説します。
【らくうけーるはこんな企業におすすめ】
【こんな企業にはおすすめしません】
EDIサービスは、提供形態やカスタマイズ性、運用支援の範囲によって向いている企業が異なります。当ページ紹介のサービスが自社の要件に合わない場合は、ほかのサービスも比較・検討してみてください。
らくうけーるは、青果物や水産物などを扱う仲卸会社と、スーパーや飲食店などの得意先との受発注を効率化するクラウドサービスです。生鮮品向け機能では、得意先ごとに商品や単価が異なる入荷案内を作成し、複数の納品日をまとめて提案できます。
最大7日分の連休対応、同一納品日に複数便がある場合のメモ、産地・規格・単価の変更など、価格や入荷量が日々変わる生鮮流通の実務を想定した機能が用意されています。一般的な固定商品型の受発注システムでは運用しにくい仲卸業務に適した設計です。
入荷案内は、得意先の環境に応じてWeb公開とFAX送信を使い分けられます。Web公開時には得意先の登録メールアドレスへ通知され、FAXを利用する店舗には、入荷案内を自動送信できます。得意先ごとにFAX帳票のレイアウトを変更することも可能です。
Webを利用できる得意先はPC、タブレット、スマートフォンから注文数量を入力し、締切日時までは注文内容を変更できます。入荷案内に掲載されていない商品の追加注文にも対応しています。すべての取引先へ一斉にWeb移行を求めず、FAXを残しながら電子受注を広げられる点が特徴です。
受注後は、注文状況をPC、タブレット、スマートフォンから確認し、必要に応じて産地、規格、単価などを修正できます。品名別、得意先・店舗別などの集計に対応したピッキングリストも出力可能です。
印刷内容はPDF形式で保存できるため、紙の注文書を確認しながら表計算ソフトへ入力し直す作業や、集計用のデータを別途作成する負担を減らせます。注文の受付状況が一つの画面に集約されることで、受付漏れや転記ミスの防止にもつながります。
生鮮品向け機能では、納品日別に受注データをCSV形式で抽出できます。抽出したデータを既存の販売管理システムへ取り込み、納品書や請求書の発行に利用できます。
クラウド上の受発注と社内の販売管理をデータでつなぐことで、同じ内容を複数のシステムへ入力する作業を削減できます。ただし、CSVの項目や並び順が既存システムと合わない場合は、変換処理やシステム側の改修が必要になる可能性があります。
らくうけーるには、生鮮品向け機能に加えて、価格変動の少ない一般商材を扱うための非生鮮品向け機能もあります。見積書を帳票イメージで作成し、メール、FAX、Web公開から提示方法を選べます。
得意先は見積書の「注文する」ボタンから注文でき、販売側は見積データを引き継いで受注処理できます。見積、受注、発注、請求の各データはCSV形式で出力可能です。なお、非生鮮品向け機能の料金や申し込み方法は公式サイト上で公開されていないため、個別の問い合わせが必要です。
オプションを利用すると、自社の画像やロゴ、ファビコンを設定した専用ログイン画面を利用できます。「https://任意の文字列.rakuuke.com/」形式のURLを使用できるため、得意先に対して自社専用の受発注サイトとして案内しやすくなります。
さらに、独自ドメインを利用する「独自URL」も選択できます。ただし、独自URLに必要なドメイン取得、ネームサーバー登録、SSL証明書取得などの手続きと費用は、サービス料金に含まれていません。
らくうけーるは、インターネットを介して利用するクラウドサービスです。利用企業が専用サーバーを設置する必要はなく、システムの更新やメンテナンスもサービス提供側が担います。
インターネットに接続できる端末があれば利用を始められ、オンライン申し込みの対象となる生鮮品向け機能は、公式サイトで通常1週間程度で利用可能と案内されています。大規模なシステム構築を行わず、受発注業務から段階的にデジタル化したい企業に適しています。
販売側は、得意先ごとの商品、単価、納品日を設定し、入荷案内を作成します。過去のデータをコピーして再利用できるほか、商品の並び順も設定できます。公開前にはプレビュー画面で内容を確認できます。
得意先がWebを利用する場合は入荷案内を公開し、メールで通知します。FAXを利用する場合は、得意先や店舗へ帳票を自動送信します。定型PDFのチラシやお知らせを入荷案内と一緒に送ることも可能です。
得意先向けの注文画面には、販売側が提案した商品が納品日ごとに表示されます。得意先は必要な数量を入力して注文し、締切前であれば変更できます。過去の注文履歴も確認できます。
Web注文へ切り替えることで、販売側によるFAX注文の読み取りや転記を減らせます。ただし、FAXで返送された注文書をOCRで自動データ化する機能は、公式サイトの標準機能として明記されていません。FAX注文を残す場合の入力方法は事前に確認しましょう。
販売側は、注文状況を確認し、必要に応じて注文の追加・修正を行います。その後、ピッキングリストを印刷したり、受注データをCSV形式で出力して販売管理システムへ連携したりします。
らくうけーるは受発注の受付・集計を中心としたサービスです。在庫引当、請求、会計などを既存システムで管理する場合は、CSV連携後の業務まで含めて運用を設計する必要があります。
利用規約では、サービス環境に登録・保存したデータのうち、重要と判断するデータは契約者自身の責任でバックアップすることとされています。契約終了後は保存データを参照・取得できなくなるため、解約前に必要なデータをダウンロードしておく必要があります。
らくうけーるは、JFEエンジニアリングが2016年に開発・提供を開始したサービスです。2025年10月1日のグループ内再編により、流通システム事業がJFEテクノスへ承継されました。現在の公式サイトと利用規約では、JFEテクノスがサービス提供会社として記載されています。
| サービス名 | らくうけーる |
|---|---|
| 主な対象 | 青果物・水産物などを扱う仲卸会社と、その得意先であるスーパー・飲食店など ※一般商材向けの非生鮮品機能も提供 |
| 提供形態 | クラウドサービス(SaaS) |
| Web-EDIの有無 | 〇 |
| FAX対応 | 〇(入荷案内・見積書などのFAX送信) |
| 主な生鮮品向け機能 | 入荷案内作成・配信、Web注文、受注確認・修正、注文書・ピッキングリスト出力、注文履歴、CSVデータ連携、マスタ管理 |
| 非生鮮品向け機能 | 見積作成・提示、Web注文、受注入力、帳票作成、見積・受注・発注・請求データのCSV出力など ※詳細・料金は要問い合わせ |
| 対応端末 | PC、タブレット、スマートフォン |
| 既存システム連携 | 〇(CSVデータの出力・取り込みによる連携) |
| 対応プロトコル | 全銀TCP/IP、JX、AS2などのEDIプロトコルについて公式HPに記載なし |
| API対応の明記 | 公式HPに記載なし(要問い合わせ) |
| 24時間365日サポート | 公式HPに記載なし(問い合わせ受付時間は要確認) |
| 運用代行・サポート | 操作・仕様、正常に動作しない場合の原因調査・回避措置に関する問い合わせを受付 ※受付方法・時間は契約時のメニュー表を要確認。受発注業務そのものの代行ではありません |
| 利用開始の目安 | 通常1週間程度 ※オンラインで申し込める生鮮品向け機能の場合。手続き状況により異なる |
| 提供区域 | 原則、日本国内 |
| 契約期間 | 期限の定めなし 解約は1カ月前までに申し込み、申込到達日の翌月末で終了 |
| 公開料金 | 生鮮品向け基本料金:月額20,000円 担当者ID:月額2,000円/ID 得意先・店舗ID:月額600円/ID(99IDまで)、月額100円/ID(100ID以上) FAX送信:10円/枚 ※すべて税別。非生鮮品向け機能は要問い合わせ |
生鮮品向け機能の基本料金は月額20,000円です。基本料金には、入荷案内の作成・配信、受注入力・照会、注文書・ピッキングリスト印刷、入荷案内・受注・マスタのデータ連携、マスタ管理が含まれます。
管理者ID1個と得意先・店舗ID1個も基本料金に含まれます。管理者IDは担当者IDとして利用可能です。料金は税別で、利用する担当者数、得意先・店舗数、FAX送信枚数、オプションによって月額総額が変わります。
担当者IDの追加料金は1IDあたり月額2,000円です。得意先・店舗IDは、99IDまでは1IDあたり月額600円、100ID以上の場合は1IDあたり月額100円と案内されています。
得意先・店舗IDの「100ID以上」の単価が全IDに適用されるのか、100ID目以降だけに適用されるのかは、公式料金表の表記だけでは判断できません。得意先数が多い場合は、見積もり時に課金方法を確認しましょう。
入荷案内などのFAX送信料金は、1枚あたり10円です。FAX送信の従量料金は利用開始日から発生します。
月額料金だけで比較せず、得意先ごとの送信頻度、店舗数、1回の送信枚数をもとにFAX費用を試算することが重要です。Web注文へ移行できる取引先を増やすことで、FAX送信費と入力負担の両方を抑えられます。
自社の画像やロゴを使用する独自ログイン画面は月額10,000円、独自URLは月額20,000円です。独自URLを利用する場合、ドメイン取得やSSL証明書などは契約企業側で別途準備します。
月額料金の課金は、利用開始日の翌々月1日から始まります。一方、FAX送信の従量料金は利用開始日から発生します。公式サイトには無料お試しの申し込み導線も用意されていますが、対象機能、利用できるID数、試用終了後の扱いを申し込み前に確認しましょう。
販売担当者は、入荷状況や相場を踏まえて商品と単価を設定し、得意先ごとの入荷案内を作成します。過去の提案をコピーし、変更がある商品だけを修正することで、毎日の入力負担を抑えられます。
Web注文に対応する取引先には、入荷案内を公開してメール通知します。従来の運用を残す取引先にはFAXで送信します。取引先のIT環境や移行状況に応じて、配信方法を使い分けます。
Webから受けた注文は、らくうけーる上で確認できます。FAXや電話で注文を受ける取引先が残る場合は、担当者が必要に応じて注文内容を追加し、受注情報をまとめます。
注文確定後は、品名別や店舗別のピッキングリストを出力し、仕分け作業に利用します。受注データをCSVで販売管理システムへ取り込めば、納品書・請求書の発行や売上処理へつなげられます。
らくうけーるの提供開始時に公開されたJFEエンジニアリングのニュースリリースでは、生鮮流通会社が得意先ごとに異なる書式で商品情報を提供し、スーパーなどからの注文を主にFAXで受け付けていたことが課題として挙げられています。
自社専用システムを構築するには多額の費用が必要であり、FAX自動送信、受注集計、納品書出力を個別の作業として行っていました。
得意先ごとの情報をクラウド上で管理し、FAXの自動送信、オンラインでの受注集計、納品書出力を行える環境を構築しました。その結果、約4カ月間の試験導入を行った流通会社では、事務作業時間を約20%効率化できたと報告されています。
ただし、この数値は2016年のサービス提供開始時に公表された試験導入結果であり、現在のすべての利用企業に同じ効果を保証するものではありません。効果は取引先数、Web注文への移行率、FAX枚数、既存システムとの連携範囲によって異なります。
A. 主な対象は、青果物・水産物など価格や入荷量が日々変わる商品を扱う仲卸会社です。得意先ごとに商品や単価を変えて提案し、スーパーや飲食店から注文を受ける業務に適しています。一般的な商材向けの非生鮮品機能もありますが、詳細は問い合わせが必要です。
A. いいえ。得意先ごとにWeb公開とFAX送信を使い分けられるため、Web注文へ対応できる取引先から段階的に移行できます。ただし、FAXで返送された注文の自動データ化は標準機能として明記されていないため、FAX受注後の入力方法は確認が必要です。
A. はい。受注データなどをCSV形式で出力し、既存の販売管理システムで納品書や請求書の発行に利用できます。CSVの項目や並び順が合わない場合は、データ変換や既存システム側の改修が必要になる可能性があります。
A. 生鮮品向け機能は、基本料金が月額20,000円です。担当者ID、得意先・店舗ID、FAX送信枚数、独自ログイン画面などの利用状況に応じて追加料金が発生します。すべて税別で、非生鮮品向け機能は要問い合わせです。
A. 公式のオンライン申込ページでは、申し込みの受領から通常1週間程度と案内されています。ただし、オンラインで申し込めるのは生鮮品向け機能です。手続き状況や希望内容によっては、希望日に開始できない場合があります。
A. 公式サイトではAPI提供について明記されていません。公開されている連携方法はCSVデータの活用です。API連携や自動連携が必要な場合は、個別に対応可否を確認してください。
A. 公式サイトでは24時間365日の問い合わせ対応について明記されていません。利用規約では、仕様・操作方法、障害時の原因調査や回避措置に関する問い合わせを受け付けるとされていますが、受付・回答時間は契約時のメニュー表で定めるとされています。
A. 利用規約では契約期限を設けていません。解約を希望する場合は1カ月前までに申し込み、解約申込が到達した翌月末に契約が終了します。契約終了後は保存データを取得できないため、必要なデータは事前にダウンロードしてください。
らくうけーるの強みは、得意先ごとに商品・単価が異なり、入荷状況が日々変化する生鮮流通の業務を前提としている点です。青果や水産物の仲卸会社では候補に入れやすい一方、固定商品の継続取引や製造業の調達EDIでは、別タイプのサービスが適する場合があります。
非生鮮品向け機能を利用する場合は、自社の帳票、承認、在庫管理、請求処理に対応できる範囲を確認しましょう。
Web注文の利用率が高いほど、注文書の読み取り、転記、集計作業を削減しやすくなります。一方、FAX注文が多く残る場合は、入荷案内の送信作業は効率化できても、返送された注文の入力作業が残る可能性があります。
得意先ごとに、Web注文へ移行できるか、FAXを継続するか、担当者への説明が必要かを整理しておきましょう。
らくうけーるから受注データを出力できても、既存の販売管理システムへ自動的に反映できるとは限りません。ファイルの取得、変換、取り込み、エラー確認を誰がどのタイミングで行うかを決める必要があります。
日々の取引件数が多い場合は、CSV連携を手作業で行うのか、自動化できるのかも確認しましょう。
公開料金は基本料金だけでなく、担当者ID、得意先・店舗ID、FAX送信枚数によって変わります。独自ログイン画面や独自URLを利用する場合も追加費用が発生します。
通常月だけでなく、繁忙期のFAX送信枚数や、今後追加する店舗数まで含めて総額を試算しましょう。非生鮮品向け機能は公開料金の対象外のため、個別見積もりが必要です。
公開サイトでは、問い合わせ窓口は案内されていますが、対応時間や復旧目標は明記されていません。早朝から受発注を行う生鮮流通では、障害発生時の連絡方法、復旧までの暫定運用、FAXや電話へ切り替える手順を確認しておくことが重要です。
利用規約では、重要なデータは契約者がバックアップすることとされています。PDF帳票やCSVデータをどの頻度で保存するか、保存先と保存期間を決めましょう。契約終了時には、必要なデータを漏れなく取得する手順も必要です。
らくうけーるは、青果・水産物などを扱う仲卸会社が、得意先への入荷案内、Web受注、注文集計、ピッキング、販売管理システムへのデータ連携をクラウドで効率化したい場合に適したサービスです。得意先ごとに商品や単価を変えられること、複数納品日や追加注文に対応することなど、生鮮流通の実務を前提とした機能に強みがあります。
WebとFAXを使い分けられるため、取引先のIT環境に差があっても段階的に電子化できます。生鮮品向け機能は月額20,000円からと料金が公開されており、自社サーバーの設置やシステム更新が不要な点も、中小規模の仲卸会社にとって比較しやすいポイントです。
一方、全銀TCP/IPやAS2などによる企業間データ交換、APIによるリアルタイム連携、24時間365日のサポートは公式サイトに明記されていません。大企業向けの汎用EDI基盤ではなく、仲卸会社の受注受付と集計を現実的な費用で効率化する業務特化型サービスとして検討するとよいでしょう。
EDIはサービスの選定を誤ると、要件ミスマッチによる接続トラブルや、基幹システムの予期せぬ改修・追加開発を招く可能性があります。
しかし、個別要件が複雑に絡むEDIにおいて、自社に合うサービスを見極めるのは容易ではありません。
当メディアでは、各社のEDI導入実績と事例を調査し、特にニーズの高い「現場の個別仕様の吸収」「閉域網や専用ネットワークへの対応」「手軽な導入」の目的別におすすめの3社を厳選して紹介しています。自社要件に適したEDIサービスの比較検討にご活用ください。
| 会社名 | JFEテクノス株式会社 |
|---|---|
| 設立 | 1985年10月(2003年4月に現社名へ変更) |
| 所在地 | 〒230-0045 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目1番地 |
| 電話番号 | 045-505-7370 |
| らくうけーる公式サイトURL | https://www.rakuuke.com/ |
| 企業公式サイトURL | https://www.jfe-technos.co.jp/ |
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